新人類のためのMS−DOSとzLog入門講座  by馬場


第1章 MS−DOSの基礎

● MS-DOSが動作するパソコン
PC−9801(エプソン機を含む)・・・・・・・・・・かつての主流
AT互換機(IBM互換機、DOS/V機ともいう)・・・現在の主流
※YDH内の主流は98(笑)

両者の相違点は、
・動作するソフトが異なる。(MS-DOS自体も異なる)
 98用のソフトはAT機では動かないし、逆もまた動かない。
 (ただし、汎用で動作するものもある)

・3.5インチ2HDフロッピーのフォーマットの種類が違う。
 (フロッピー自体は同じ物を使う)
 98は1.25MBフロッピー、AT機は1.44MBフロッピー
 古いマシンではお互いに読み書きは不可。
 ※YDHにある98では、デバイスドライバーを組み込み、ドライブの
  スイッチを切り替えると1.44MBも読み書きできる。
  ただし、1.25MBの時と、1.44MBの時とではドライブ名(後述)が異なる
  ので注意。

・ドライブ順が違う(98とAT機・エプソン機とでは微妙に異なる)。(後述)


● 起動と終了の仕方
ハードディスクから起動する場合は、そのまま電源スイッチを入れる。
フロッピーから起動する場合は、電源スイッチを入れ、フロッピーを挿入
する。(電源が入ってる場合は、フロッピーを挿入してリセット)

終了する場合は、プロンプト(後述)の状態で、フロッピーを抜き、ハード
ディスクがある場合はSTOPキー(98の場合)を押してから電源を切る。


● MS−DOSのバージョン
主に使われているものには、3.3、5.0、6.2がある。
(これらの中にも更に細かいバージョンの違いがある)
他にWindows95のDOS部分(俗にバージョン7)もある。

なお、98用のMS-DOSはエプソンチェックと呼ばれるプロテクトを解除
しなければエプソン機では使用できない。エプソン用のMS-DOSは98機で
そのまま使用可能。


● コマンド
MS-DOSでは、実行したいことをキーボードからの入力(コマンド)によって
命令する。コマンドはプロンプト( A:\> など)に続けて入力する。

    (例) A:\>DIR
    (例) A:\>FD

ファイル名・オプション(スイッチ)を入力するときは、スペースで区切る。

    (例) A:\>DIR /P
    (例) A:\>TYPE AUTOEXEC.BAT


● ドライブ名
MS-DOS(Windows) ではハードディスク、フロッピーディスク、CD-ROMドラ
イブなどには必ずドライブ名 (A から Z) が割り当てられる。
ドライブを増設したりすると、それにつれてドライブ名は変化する。

また、以下の例のように、ドライブ名(A〜Z)の後に : (コロン)をつけて
(この例では D: )入力すれば、自分が今いるドライブが移動する。(この例
ではDドライブに移動)。(このことをカレントドライブを変更すると言う)

    (例) A:\>D:

なお、98とAT機・エプソン機ではドライブ名の割当順が微妙に異なる。
具体的には、AT機・エプソン機では起動ドライブに関わらずドライブ名
は固定であるが、98ではフロッピーディスクから起動するか、ハード
ディスクから起動するかによってドライブ名が変わる。この点、98を
使用する場合には注意が必要である。


● ディレクトリ
Windowsでフォルダと呼ばれているものを、MS-DOSではディレクトリと言う。
また、ドライブの一番上のディレクトリをルートディレクトリ、
自分が今いるディレクトリをカレントディレクトリと言う。

余談ながら、 \ でルートディレクトリ、 . でカレントディレクトリ、 .. で
ひとつ上のディレクトリを指す。

なお、プロンプトに表示されているのが、カレントディレクトリである。
    (例) A:\>             ← Aドライブのルートディレクトリ
    (例) C:\WINDOWS>      ← CドライブのWINDOWSというディレクトリ

MS-DOSでは、カレントディレクトリがどこかと言うことは重要なので、
特にファイルを保存したりプログラムを起動する時には、これをよく認識
しておく必要がある。


● パス
ディレクトリを \ で区切ったものをパスと言う。

    (例) C:\WINDOWS\SYSTEM

そして、パス名を使ってファイルの場所を指定することができる。

    (例) A:\DOC\REPORT.TXT ← AドライブのDOCというディレクトリの
                  中にある REPORT.TXT というファイル
    (例) B:\REPORT.TXT     ← Bドライブのルートディレクトリの
                  中にある REPORT.TXT というファイル
    (例) C:REPORT.TXT      ← Cドライブのカレントディレクトリの
                  中にある REPORT.TXT というファイル


● ファイル名
ファイル名の長さは最大8文字、拡張子は最大3文字まで。(半角の場合)
ただし『 \ . , " ? / < > | : ; + * = 』やスペース、CON,AUX,PRN,NULなど
はファイル名に使用できない。 
なお、拡張子とは . の後の3文字のことで、これでファイルの種類を区別する。

拡張子:EXE (プログラム) COM(プログラム、外部コマンド)
    BAT (バッチファイル)
    TXT DOC (テキストファイル)
    LZH (LHAで圧縮されたファイル) など

注意 : DOCは、ワードのバイナリーファイルの場合もある。

補足 : zLogのログファイルは、バイナリーファイル(FDやTYPEコマンド
    などで読めないファイル)で記録され、CONVCGでテキストファイル
    (拡張子:TXT)に変換される。変換前のzLogのバイナリーファイルの
    拡張子は BIN MEM BAK である。


● 基本的なコマンド
DIR      ファイル一覧 (DIRectory)
TYPE     ファイルの内容の表示 (TYPE)

CD       カレントディレクトリーの変更(移動) (ChangeDirectory)
MD       ディレクトリー作成 (MakeDirectory)
RD       ディレクトリの削除 (RemakeDirectory)

COPY     ファイルのコピー
REN      ファイル名の変更 (REName)
DEL      ファイルの削除 (DELete)

※以上のことは、FDでも行なうことができる。

FD       FDの起動
TS       TSメニューの起動
LHA      圧縮・解凍

ZLOGCG   zLogの起動

DATE     日付の変更
TIME     時刻の変更

DISKCOPY フロッピーディスクのコピー
※※※ ディスクコピーの際、ドライブの指定を間違うと、コピー元を
※※※ 失ってしまうので注意。できれば、コピー元のフロッピーに
※※※ ライトプロテクト(右下のツメ)をかけておくとよい。

FORMAT   ディスクのフォーマット(初期化)
SYS      システムの転送。(フォーマットの直後に行なう)

※システム転送とは、そのディスクからMS-DOSを起動できるようにすること。
(FORMAT /S とすればフォーマットとシステム転送が同時にできる)

※※※ フォーマットは慎重に行なうこと!!
※※※ 誤ってフォーマットすると、必要なフロッピーの内容を失ったり、
※※※ まちがったドライブを指定してハードディスクをシステムごと
※※※ だめにしてしまう可能性がある。

補足:YDHの98で1.44MBフロッピーを使用する場合
FDFMT F: /144  ディスクのフォーマット(ドライブ名は必ず確認すること!!)
FDCOPY     フロッピーディスクのコピー


● 「FD」の使い方
F2 コマンド実行(X)
F3 ファイルのコピー(C)     Shift + F3 ファイルの移動(M)
F4 ファイルの削除(D)       Shift + F4 ディレクトリの削除(Shift + D)
F5 ファイル名変更(R)       Shift + F5 ディレクトリの作成(K)
F9 カレントドライブ変更(L) Shift + F9 ファイルの閲覧(V,RETURN) 
F10解凍(U)                 Shift + F10圧縮(P) 

Shift + Return エディターの起動


● 漢字入力
・日本語FEP(WindowsでIMEと呼ばれるもの)が組み込み済みであること。
・AT機では、日本語モードで立ち上げていること。
 (もともとAT機は英語しか使えないコンピューター)

98の場合 『CTRL』+『XFER』 で開始、終了。
ATの場合 『ALT』+『半角/全角』で開始、終了。


● YDH部室の98のドライブ構成とディレクトリ構成
(装置をつなぎ変えたり、フロッピーから起動したりするとドライブ順は異なる)

A:ハードディスク            ※以下参照
B:ハードディスク            ※作業用(空っぽ)
C:フロッピードライブ(故障中)
D:フロッピードライブ(故障中)
E:外部フロッピードライブ
F:          〃              ※1.44MBモードで動作中の場合

A:\
|--SYSTEM         漢字変換システムなど
|--TOOL           各種コマンド・ツール (TSメニューやFDなど)
|--HAM
|    |--TORIAEZU  zLog(とりあえず用)
|    |--HAMLOG    ターボハムログ
|    |--DXTERM    パケット通信
|    |--PED98     PED
|    +--5TAKU     クイズ(ごたく)
|
+--CONTEST        コンテストのログを保存。と印刷


● ここで説明しなかった項目
ワイルドカード、ファイルの属性(隠しファイル、読み取り専用ファイル)、
PATH、バッチファイル、CONFIG.SYS と AUTOEXEC.BAT 、リダイレクト、パイプ、
環境変数、エラーレベル、デバイスドライバー、常駐プログラム、などなど。


参考文献
http://www.geocities.com/Tokyo/Temple/2940/doslinkj.html
http://member.nifty.ne.jp/freebsd98/msdos/msdos.htm
http://www.nara-edu.ac.jp/~asait/latex/msdos.htm
http://eco.rikkyo.ac.jp/~nags/yba203n/dos/kiso.html 


第2章 zLogの最低限操作法

● オペレータ変更時
         GRPH O      : オペレータ変更
         Shift B     : バンド変更
         Shift M     : モード変更
         Shift P     : 送信パワー変更

● QSO
         Shift RETURN: ナンバーが無効であっても、強制的に確定。
         GRPH N      : メモを入力

         Shift T     : 時間を現時刻に更新
         Ctrl P      : 時間を1分進める
         Ctrl O      : 時間を1分遅らせる

         Shift R     : RST(599)のRを切り替え
         Shift S     : RST(599)のSを切り替え

         GRPH W      : ログファイル、 メモファイルをコピー(バックアップ)

● 修正
         ↑          : エディットモード開始
         ESC         : エディットモード終了
         Ctrl Y,DEL  : QSOを削除(エディットモードで)
                INS  : QSOを挿入(エディットモードで)

         +----------------+
         | 通常入力モード |
         +----------------+
          |カーソル↑エスケープ
          ↓『↑』  |『ESC』
         +----------------+
         |エディットモード| RETURNで修正開始、RETURNで修正終了。
         +----------------+

● ヘルプ
         Shift ろ    : サブ画面表示
         HELP,END    : ヘルプ表示

● CW
         Shift F     : メッセージバンクの切り替え
         Shift F1〜F8: 該当CWメッセージの変更
         Shift I     : キーボードモード(タイプした文字が送信される)

※zLog公式サイトは、http://www.zlog.orgです。


第3章 YDH特製「zLogとりあえずディスク」

とりあえずコンテストに参加したいという時は、このディスクを適当に
コピーして使って下さい。98用とAT用があります。

ただし、とりあえず使えればよいということで、コンテストナンバーの
チェックが甘くなっています。間違ったナンバーでも入力されるので、
入力ミスのないようにしましょう。

● 設定
必要があれば、zlog.cfg や zlog.op を修正してください。
(ただし、zlog.op はコンテスト中には変更しないように)

● 起動
電源スイッチを入れ、フロッピーを挿入してください。
(電源が入ってる場合は、フロッピーを挿入してリセットしてください)

● 再起動
AUTOEXEC


第4章 サマリー・ログシートとQSLの印刷

● ログファイルの編集
1.テキストファイルの結合(バンドごとのログファイルを一つにまとめる)

どこかにそれぞれのファイルをコピーして、次のように指定します
なお、!!!!!!・&&&&&&・######・oooooo には実際のファイル名が入ります。

copy !!!!!!.txt + &&&&&&.txt +  〜  + ######.txt oooooo.txt
                                                 ^^^^^^^^^^結合後のファイル名
  これで、一つにまとまったファイル(oooooo.txt)ができあがります。

2.必要に応じて、出来上がったファイル(oooooo.txt)を修正してください。

3.ここまで間違いなく終了すれば、それまでのバンドごとのファイルは全て
削除しても結構です。 最終的には、出来上がったテキストファイル1つのみ
保管すればOKです。


これ以下は、テキストファイルの保存までが終わってるものと仮定して説明
します。(テキストファイルは A:\CONTEST に保存されているものとします)

● サマリーシート・ログシートの印刷
サマリーシート・ログシートの印刷はzprintを使います。
(B5版のみ。A4版を印刷したい場合は、zprint for Windows を使って下さい)

    (1) A:\>CD CONTEST
    (2) A:\CONTEST\>ZPRINT

RETURNでファイル名の選択になるので、印刷するテキストファイルを指定して
ください。後は、画面の指示に従って下さい。

最後に、作業ファイルをFDなどで削除しておいてください。
(テキストファイルが oooooo.txt の場合、同じ oooooo というファイル名の
作業ファイルが作られます。oooooo.txt 以外は削除してOKです)


● QSLカードの印刷
QSLカードの印刷には、特製バッチファイル(QSL.BAT)とターボハムログ
(HAMLOG)を使ってタックシールに印刷します。

    (1) A:\>CD CONTEST
    (2) A:\CONTEST\>QSL oooooo
(oooooo には実際のテキストファイル名が入ります)
    (3) A:\CONTEST\>HAMLOG

後は、ターボハムログからQSLの印刷を選び、画面の指示に従ってください。

印刷時の注意:
・1枚(12片)ごとに印刷するので、1枚の印刷で12個のQSLを
 印刷するように、一枚ごとに指定して下さい。
 (1-12、13-24、25-36、37-48、49-60、61-72、73-84、85-96、97-108・・・)
・なお、原因不明ですが、1枚の印刷が終わったら、次の紙がずれた位置に
 給紙されるので、とりあえずそれは排紙してください。

ターボハムログの注意:
このディレクトリに入っているターボハムログは、QSL印刷のためだけに
入れていますので、これで通常のQSOを記録しないでください。
通常のQSOは、A:\HAM\HAMLOG に入っているターボハムログを使用して下さい。
(TSメニューから起動します)

<参考>QSL印刷に使うコンピュータラベル(エーワン製)
品番    入数           標準価格  1折あたり
28051   20折(   240片) ¥   800  \40
28071   60折(   720片) ¥ 1,900  \32
28091  125折( 1,500片) ¥ 3,600  \29
28131  200折( 2,400片) ¥ 5,000  \25
28003  500折( 6,000片) ¥11,000  \22
28040 1000折(12,000片) ¥18,000  \18